S.O.C

丹羽良徳個展「人類はなぜ経済活動をしているの?」

2023年4月15日(土)〜5月20日(土)
開廊時間:12.00-18.00
オープニングレセプションはありません。
初日はアーティストが在廊します。

日、月、祝、休
*4月29日〜5月8日までGW期間休廊

この展覧会「人類はなぜ経済活動をしているの?」でアーティスト丹羽良徳は、映像作品・ドローイング・ネオンを発表します。これらの作品は、大量生産・大量消費・大量廃棄を前提とした資本主義社会と、それが生み出す商品によって人間のアイデンティティがどのように形成されるかに光を当てています。

パフォーマンスアーティストとして長らく活動してきた丹羽良徳にとって、作品タイトルは非常に重要な意味を持っています。これまでほぼ全ての彼の作品タイトルは「~する」という形式で示されています。彼の展示するパフォーマンス記録映像は、その一例に過ぎず、言い換えれば、誰でも実行可能なプロトコルとして公に開かれています。

新型コロナウイルスのパンデミック以降、丹羽良徳は、パフォーマンス作品の拡張として、毎日郵便受けに投函されるスーパーマーケットのチラシや新聞のイメージとマスキングテープを組み合わせたコラージュ作品のシリーズを制作を始めました。肉やソーセージに衣類、大量生産された工業製品や衣類などのイメージの隣で、モデルが無邪気に微笑姿を背景に、資本主義社会を批判するさまざまな「アクション=タイトル」が日本語やドイツ語で大きく明示されています。これらのほとんどがウィーンのスタジオで制作されました。

また近年には、ロンドンの公共空間で電話越しに可読可能な文字情報をランダムで読み上げながら、ギャラリーまでの道のりを匍匐前進で進むパフォーマンス「我々の所有財産を語る, 2022」を実施したり、プラメヤ芸術財団の招聘によりインドのデリーに新聞広告を出稿し、ある一般市民の所有するあらゆる持ち物を一定期間借り受け、彼の生活を模倣するかのように生活する市民参加型プロジェクト「他人の所有物に生きる, 2023」を実施しました。いずれの作品も資本主義社会に組み込まれた大量生産・大量消費・大量廃棄に翻弄される人類のあり方に、疑問を投げかけるものです。我々は、みな資本主義を憎んでいることを知ってるが、経済活動を止めることができない、その悲しみの中に私たちのアイデンティティーが滲み出ているのではないかとも考えています。

助成:オーストリア文化フォーラム東京

 

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