2025.3.25 – 4.26
Opening hour: 12.00-18.00
Closed on Sun, Mon, National holiday
Ryoko Kumakura (b. 1991) and Naoya Hirata (b. 1991) work in different media—painting and sculpture, respectively—but both incorporate digital technology into their creative processes. Kumakura gathers images, words, historical facts, and fictional elements based on themes she sets for herself, then forcibly juxtaposes and arranges them on a computer according to her intent. Based on this digital collage, she creates actual motifs and proceeds to produce her paintings.
平田は、熊倉と同様に主にアッサンブラージュ(寄せ集め)の手法でPCの仮想空間に構築した彫刻作品を、現実世界に投影し発表しています。投影の方法は多岐に渡り、映像、ゲーム、レンチキュラー、3Dプリンター等を用いて出力・展示されますが、ときにHMDを装着するVR作品もあり、物理空間に仮想空間の彫刻作品を召喚する上記の方法とは逆に、「仮想の身体」を通して作品と対峙させることによって、人新世における新たな存在との向き合い方を模索しています。
いずれのアーティストも、それぞれがパソコンの画面上、または仮想空間内の解像度と、現実世界での解像度の差異について懐疑的、もしくはそこがまさに魅力的だと考えているかのようで、次元の間を行きつ戻りつしながら、まるで解像度の違う眼鏡を都度掛け直しながら制作しているかのようです。
「世界観」という曖昧な単語の使用は控えたいと思いますが、それぞれが目視しているパラレルワールドのような状況(環境)を、一方は絵画に、他方は彫刻に、写し取ろうとする姿は非常に興味深く、現実の場所(物理空間)でそれらを同居させてみたらどのように見えるのか、と思い本展を企画するに至りました。
ぜひお運びいただけましたら幸いです。